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【書評】アノマリー投資 (本)市場のサイクルは永遠なり

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アノマリー投資 ――市場のサイクルは永遠なり (ウィザードブックシリーズ)(著者:ジェフリー・A・ハーシュ)の書評です。

【書評】アノマリー投資 (本)市場のサイクルは永遠なり

この本はナスダック、S&P、ダウという米国の株価指数(米国三大指数)のアノマリー(経験的に観測できるマーケットの規則性)を提示し、実際に数字として過去にどうだったのかを検証しております。

ですので、統計的にいつ株を買えばいいのか、そして、いつ売ればいいのかというヒントを与えてくれます。

※もちろん、それは過去の統計データですので、将来の値動きを確実に教えてくれるといったことではありません。

様々なアノマリーが掲載されているのですが、最も注目したいのは、下記の図で示されているように1971年以降(から本書発行の1年前である2012年5月31日まで)、最高の月と最悪の月にナスダック、S&P、ダウに1万ドルを投資したらどうなったのかという季節性のアノマリーです。

ナスダック S&P ダウ 1万ドル

画像引用:ジェフリー・A・ハーシュ『アノマリー投資 (本)市場のサイクルは永遠なり』パンローリング株式会社, 2013年,p119

11月~4月までが最高の月、5月~10月までを最悪の月として、その前後の月を足したり、引いたりして、その間の利益がどうなったのかを示しています。

もっとも利益が高かったのが10/1~6/30までの期間にナスダックに1万ドル投資した結果で、$350,180の利益でした。

逆に最も利益が低かったのが、6/1~9/30までの期間にダウに1万ドル投資した結果で、-$3,892でした。

このアノマリーは、月ごとという比較的長期なので、確定拠出年金やNISAでの運用でも効果を発揮してくれるはずです。

例えば、10月~6月まではナスダックに投資して、7月~9月は債券やMMFに投資を切り替えるといった方法です。

その他のアノマリーとしては、戦争中はレンジ相場になり、戦争が終わってインフレが安定する時に平和と技術革新が原因で相場が上向くといったことや大統領選挙の前年に株価が上昇すること、中間選挙の年に底値拾いの絶好の機会であることなどが書かれています。

S&P500のアノマリーとしては、1月の相場の動きが1年間の動きと似るといったことも書かれています。

このように過去のマーケットの規則性を知ることは、短期、中期、長期に問わず参考になる情報であり、本書の価値なのではないかと思います。

ただ懸念点としては、AIが市場に占める割合が極端に高くなってきていることで、アノマリーの変化が今後、起こってくるのではないかということです。

本書の出版は2013年ですので、すでに8年前です。

そのため、現在ほどAIが相場に占める割合は高くなかったと想像できます。

人間が考え出した手法をコンピュータにプログラミングするのであれば人間心理が出てきますが、AIにより、売り買い判断のアルゴリズムのブラックボックス化が進むにつれてアノマリーが全く通用しなくなる可能性は注意すべき点だと思います。

1年、2年での判断は難しいですが、毎年の検証は欠かせず、時代の変化についていく必要があるのは間違いないでしょう。

本書を特にオススメの人

  • 確定拠出年金、NISAの投資先、手法に悩んでいる方
  • 米国株投資をしている方、興味がある方
  • 長期投資されている方、する予定の方
  • 個別株より株価指数に投資したい方
  • S&P、ナスダックの曜日ごとのパフォーマンスを知りたいスイングトレーダー
  • ダウ平均の30分ごとのパフォーマンスを知りたい短期トレーダー
  • アノマリーでプログラミングを組みたいシステムトレーダー
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