最強のFX 1分足スキャルピング(著者:ぶせな)の書評です。
【書評】最強のFX 1分足スキャルピング
まず総評から紹介します。
エンベロープとは
ボリンジャーバンドを使用しているトレーダーは多いと思いますが、エンベロープは聞いたことはあるけれど使ったことはない人が多いのではないでしょうか?
エンベロープは、一言で言えば、移動平均線からの乖離率を表示するインジケーターです。
ですので、ボリンジャーバンドのように基準線からの距離が近くなったり、遠くなったりしません。
ちなみに、本書で掲載されているエンベロープのチャート設定はMT4で解説されております。
スキャルピングOKの業者のチャートでもエンベロープの設定はできると思いますが、本書で解説されているように5本のエンベロープはなかなか設定できないところが多いと思います。
ですので、本書の手法を試すにはMT4、もしくはMT5の導入が一番手っ取り早いかなと思います。
使っているFX業者(本書が発行された2017年時点)
- ヒロセ通商
- JFX
- SBI FX
- トレイダーズ証券
スキャルピングの対象となる通貨ペア
- ドル円
- ユーロドル
- ポンドドル
- ユーロ円
- ポンド円
- 豪ドル円
スキャルピングで使うインジケーターと設定
- EMA(期間:20)
- エンベロープ(期間:20、偏差:0.1%、0.15%、0.2%、0.25%、0.3%、0.4%)
新規注文から決済までのルール
新規注文:1分足で偏差0.1%のゾーンに入り、ローソク足でヒゲが出現した瞬間(ローソク足が動いている段階)に逆張りでエントリー
決済:プラスマイナス2pipsが目安(利食い:2pips、損切り:2pips)
新規注文:1分足で偏差0.15%のゾーンに入り、ローソク足でヒゲが出現した瞬間(ローソク足が動いている段階)に逆張りでエントリー
決済:プラスマイナス2pipsが目安(利食い:3pips、損切り:3pips)
以下、ゾーン5まで基本的には同じ。ただし、利食い・損切幅は1pipsずつ広げ、2pips、3pips、4pips、5pips、6pipsとなり、資金量も10万通貨、20万通貨、30万通貨、40万通貨、50万通貨となり、勝率は順に60%、65%、70%、75%、80%となる。
最大損失は15pipsか20pipsに逆指値で注文しておく。
※あくまで目安であり、スキャルピングなのでプラス(もしくはマイナス)方向へ伸びたらすぐに決済
※同じゾーンでは、エントリーは一度だけ(さもないと、連敗の危険性あり)
※ゾーン1、ゾーン2は1ティックのヒゲ、ゾーン3、ゾーン4、ゾーン5は2ティックのヒゲ(ゾーンが外側の方が長めのヒゲ)
『最強のFX 1分足スキャルピング』という、この手法は、1分足の時間軸での相場の行き過ぎた変動(オーバーシュート)を20EMAとエンベロープを使っての逆張りで、1分足のローソク足が確定しておらずヒゲを付けた段階でエントリーして、数pips抜くというものなのですが、かなりトレード技術、そして経験が必要だなというのが、一読した感想です。
というのも、実際にエンベロープを表示してみるとわかるのですが、エントリー機会がとても少ないため、多くの通貨ペアを同時に表示して、その一瞬を逃さない集中力が必要ですし、ローソク足が確定していない状態でのエントリーですので、慣れないと判断に迷いが生じる可能性が高いです。
運よくエントリーが出来て利益が乗っても、一瞬の利食いのため、相当の技術力が必要です。
このスキャルピング手法は、ゲームで言うと、RPGよりも格闘技に近い感覚かと思われます。
エントリー機会が少ないと書きましたが、本書には経済指標後に発生する短期トレンドでの逆張り方法についても記載されていますので、モニターに張り付く時間がない方は、経済指標の時間だけトレードするのもアリかと思われます。
ただし、その場合はスプレッドの開きには細心の注意が必要(本書でも、スプレッドが狭くなった段階でのエントリーをススメています。)ですし、リスク・リワードが高くなりますので、資金管理には十分に注意したいところです。
本書は、オリジナル手法が一つ掲載されているのですが、その他の大部分はFXの基礎的なテクニカル分析です。
ですので、初心者の方には有用ですが、初・中級者以上の方には物足りない部分も多いです。
それと、帯に書かれている「「1000回勝負して1000回勝てる」ところで入る!」というのは、出版社が考えたのでしょうか?
著者の考え方とは異なりますので、違和感を覚えました。
(1000回勝負して、800回勝てるならまだわかるのですが・・・)
本書を読む限りでは、とても堅実な考え方をしている方だなと思いました。